ガリバー


2019 
もてぎ里山アートフェスタ2019

シュロ縄、番線、カラー番線、木片、たこ糸

大学に入ってから物心がついた気がする。それもあって頭がフル回転してか、座学の授業中に眠くなってしまって仕方がなかった。体がどうしても重力に抗えず徐々に折れ曲がってしまう。出入りするエネルギー量が多い時期を経験していたから高校の友人は授業中にあんなに寝ていたのかなと回想した。

栃木県茂木町の里山で3日間の滞在制作をし、草刈前の草を抜いて土の地面を作り、そこに基地のようなものを作った。

予備校や大学にて、粘土で人体や静物の構成物を制作した。粘土はそのままだと自重で徐々に潰れてきてしまうため中に木などで心棒を作る。心棒は規格サイズの木材=垂木や小割り、乾くと締まるシュロ縄、また番線と呼ばれる太い針金を使う。

番線を垂木の角にめり込ませることできつく巻けたり、シュロ縄を巻いてから番線を曲げるとそれ単体では曲げにくい形にできたりする。塑像を作るに至らなくとも、心棒作りで素材を操作することそれ自体を面白いと感じても良いのかもしれないと、大学からも予備校からも離れたところで思った。