模様

2021  

木片、ビニール、綿ロープ、シュロ縄、生米、カイロの砂、ホワイトシート、
 トレーシングペーパー、写真、アクリル板

月経痛やホルモンバランスによる不調を感じるとき、(問題を起こす代表格の)子宮の存在がついて回ることに腹が立った。身体と私の意識を切り離すことはできないけれど、身体を保つことに対して飄々としていたいと思った。

体内の臓器は漿膜という表面が潤沢な膜で覆われている。各器官の表面と、これを入れている体腔とを同じ膜で覆うことによって、各器官の運動(心臓の拍動や、腸の蠕動運動など)を内包しつつ体内に臓器を固定している。固定している繊維は方向が一方向で無くまばらな配列にあるため、水に浸した真綿のように見える。

鶏卵ほどの大きさの土嚢にカイロの砂を入れて、生米を挟んだ壁に引っ掛けて吊るした。
ケバを彫って焼いた赤土に、シュロ縄を這わせた。